朝のおさんぽ

朝のおさんぽ

わたしのおうちのある植物園は小さな森の中にあるの。
毎朝起きると、わたしはその森のなかを散歩しながら朝食のヨーグルトに入れる木の実をみつけたり、その日描く絵のモチーフを探したりしているの。

 

森の中は静かででも時々、いろんな鳥たちの会話が聞こえてきて賑やかになったりして楽しいところ。
今日はいつも通る道とは反対方向にお散歩していたんだけど、森のはずれのかわいい低木がまばらに生えている原っぱに行ったのね。
そこは「木の幼稚園」と呼ばれていて、このあたりに住んでいる木こりのおじさんと大学の先生が木を育てているんだけど、そこでオロオロとしている小さな鳥の子を見つけたの。

 

わたしはちょっとだけ心配になって鳥の子に話しかけると、突然わたしの肩にとまったの少しびっくりした。
肩の上で何か鳴いているんだけどさすがにそれは耳元だからちょっぴりうるさかったから、「こっちにおいで」って手の上に鳥の子を案内したわ。
手の上でもその子はやっぱり何かを言いたげに何度も何度も鳴いているの。

 

ここの木を育てている先生に聞けばきっとこの子が何をいいたいのか分かるんだろうけど、先生のおうちはここから少し遠くて今日はまだ来ていないみたい。
だからどうしていいのかわからなくなって、わたしは何か言いたげな鳥の子と見つめ合ってた。

 

ひとしきり何かを訴えるように鳴いたあと、鳥の子は息切れして疲れたように肩を落としたの。
そこでわたしは気がついたわ。
きっと、この子はお腹をすかしているんだって。この森にはたくさん木の実もなってるし鳥たちは食べるのに困らないはずだけど、それを知らないということは最近やってきた子なのね。

 

それを見ていてどうにかしてあげたくなったわたしは鳥の子にある提案をしたの。

 

「これから朝食なんだけど一緒にどうかしら?」ってね。

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